林業は、単なる木材の供給だけでなく地球温暖化を防止する優れた働きのある森林の保護という大きな使命を担っています。最近ではこのような林業の重要性に気づき、脱サラしてU・Iターンし森林作業への従事を希望する都会のサラリーマンや、地元を離れていった若者たちが増えてきています。
その背景にはいくつかの理由があります。
活力ある日本の森林を育てていこうという試みの『緑の雇用』事業の発足と、それに伴う森林の担い手育成の『緑の研修生』制度です。
もうひとつは、高性能林業機械の普及により、仕事の安全性が確保され、きつい労働は次第に減ってきたことと、賃金や社会保険などの就労条件の部分でも、改善してきたことが上げられます。
殺伐とした都会を離れ、豊かな自然の中で働き、ゆっくりとした時間の流れの田舎で暮らす…。そうした部分に価値を見いだす“スローライフ”指向の人たちが増えているのも大きな背景となっています。
都市から田舎に移り住み森林の仕事に従事するようになった人たちは、それまでとは違った新たな生活をスタートさせています。森林の仕事に従事し、そこから収入を得てその土地に根付き、都会では味わえない美しい自然の中で子育てをし、自分のペースで生活を築いているひとが全国にはたくさんいます。
「緑の雇用」事業とは正式には「緑の雇用担い手育成対策」事業といい、未来へ生き生きとした森林を残していくために、「森林の担い手」を目指す人たちを育成する事業です。
スギやヒノキなどの森林は、人間の手で守り育てていかないと荒れてしまいます。いま日本各地に、担い手の減少や高齢化のために放置されたままの森林がたくさんあります。その再生のためにも、若く元気な人材(森林の担い手)が必要とされています。そのために平成14年度より農林水産省(林野庁)の主導のもとに全森連ならびに各地方自治体が協同して「緑の雇用担い手育成対策事業」を実施し、林業への新規就業希望者の技能・技術習得を応援しています。